財政の見かた・用語集
自治体の決算には専門用語がたくさん出てきます。このサイトで使っている言葉と指標を、できるだけやさしく説明します。
まず押さえたい3つのこと
- 収入の中身:自分で集めた税金(地方税)が多いほど、国の配分に頼らずにすみます。地方税が少ないまちでは、国が配る「地方交付税」で差を埋めています。
- 支出の自由度:人件費・扶助費(福祉の給付)・借金の返済は毎年必ず出ていくお金です。これが大きいと、新しい事業に回せるお金が少なくなります(経常収支比率で見ます)。
- 借金と貯金:地方債(借金)の残高と、基金(貯金)の残高。借金は道路や学校など長く使うものの建設に充てるのが原則で、借金があること自体は悪くありません。返済の重さは実質公債費比率で見ます。
このサイトの指標
財政力指数
自分の税収などで、標準的な行政サービスの費用をどれだけまかなえるか。1を超えると地方交付税(普通交付税)をもらわない「不交付団体」。
高いほど財政に余裕
ランキングを見る
経常収支比率
毎年必ず出ていくお金(人件費・扶助費・借金返済など)が、毎年入ってくる自由に使えるお金の何%か。高いほど新しいことに使える余裕が少ない。都市で75%・町村で70%程度が望ましいとされ、90%を超えると硬直的と言われる。
低いほど財政に余裕
ランキングを見る
実質公債費比率
収入に対する借金返済の重さ(3年平均)。18%以上で借金に国や県の許可が必要、25%以上で早期健全化団体。
低いほど財政に余裕
ランキングを見る
将来負担比率
これから負担する借金などが、1年の標準的な収入の何倍か(%)。市町村は350%以上で早期健全化団体。貯金などで借金を上回っていると「-」(0扱い)。
低いほど財政に余裕
ランキングを見る
住民1人あたりの借金(地方債残高)
年度末の地方債の残高を、住民の数で割った金額。
低いほど財政に余裕
ランキングを見る
住民1人あたりの貯金(基金残高)
財政調整基金・減債基金・特定目的基金の年度末残高を、住民の数で割った金額。
高いほど財政に余裕
ランキングを見る
住民1人あたりの「借金−貯金」
地方債残高から基金残高を引いた金額を、住民の数で割ったもの。マイナスなら貯金の方が多い。
低いほど財政に余裕
ランキングを見る
財政調整基金の大きさ(標準財政規模比)
自由に取り崩せる貯金(財政調整基金)が、1年の標準的な収入の何%か。10〜20%程度あると安心と言われる。
高いほど財政に余裕
ランキングを見る
自主財源比率
収入のうち、税金・使用料など、自分で集めたお金の割合。
高いほど財政に余裕
ランキングを見る
住民1人あたりの地方税
住民税・固定資産税などの税収を住民の数で割った金額。 ランキングを見る
住民1人あたりの歳出
1年間に使ったお金(普通会計の歳出総額)を住民の数で割った金額。人口が少ないまちほど大きくなりやすい。 ランキングを見る
義務的経費の割合
歳出のうち、人件費・扶助費・公債費(削りにくい支出)の割合。
低いほど財政に余裕
ランキングを見る
建設事業費の割合
歳出のうち、道路・学校などをつくる普通建設事業費の割合。 ランキングを見る
住民1人あたりの福祉の支出(民生費)
民生費(高齢者・子ども・障害者・生活保護など)を住民の数で割った金額。 ランキングを見る
住民1人あたりの子どもへの支出(児童福祉費)
児童福祉費(保育所・児童手当・子ども医療など)を住民の数で割った金額。 ランキングを見る
住民1人あたりの教育費
教育費を住民の数で割った金額。 ランキングを見る
ふるさと納税の受入額
寄附金のうち、ふるさと納税で受け入れた額(令和6年度の決算から集計)。 ランキングを見る
住民1,000人あたりの職員数
普通会計の職員総数を、住民1,000人あたりにしたもの。 ランキングを見る
人口(住民基本台帳)
その年度末(1月1日)の住民基本台帳の人口。 ランキングを見る
人口の増減率(国勢調査・5年)
直近2回の国勢調査の間の人口の増減率。
高いほど財政に余裕
ランキングを見る
そのほかの用語
- 普通会計
- 自治体の会計のうち、一般会計と、それに近い特別会計を合わせたもの。全国の自治体を同じ基準で比べるために総務省が決めた範囲で、水道・下水道・病院などの公営企業や国民健康保険は入りません。
- 標準財政規模
- その自治体が標準的に入ってくる、使い道の自由なお金の大きさ(1年分)。指標の分母によく使います。
- 地方交付税
- 国税の一部を、財源の足りない自治体に配る仕組み。どこに住んでいても一定の行政サービスを受けられるようにするためのお金です。
- 国庫支出金
- 国が特定の事業(生活保護・児童手当・学校建設など)のために出すお金。使い道が決まっています。
- 地方債
- 自治体の借金。建設事業などに充てます。臨時財政対策債のように、国の地方交付税の代わりに借りるものもあります。
- 基金
- 自治体の貯金。財政調整基金(年度間の収入のでこぼこをならす)、減債基金(借金の返済に備える)、特定目的基金(施設の建て替えなど目的を決めたもの)があります。
- 実質収支
- その年度の収入と支出の差から、翌年度に繰り越す事業の財源を引いたもの。黒字が普通です。
- 早期健全化団体・財政再生団体
- 健全化判断比率(実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率・将来負担比率)が基準を超えると、財政健全化計画をつくる「早期健全化団体」に、さらに悪いと国の関与が強まる「財政再生団体」になります。
データについて
数字は総務省「市町村別決算状況調」「都道府県決算状況調」(普通会計)から取っています。1人あたりの金額は、その年度の住民基本台帳人口(翌年1月1日現在)で割って計算しています。「同じ規模のまち」は、種類(政令指定都市・市・東京23区・町・村)と人口でまとめたグループの中央値です。